スターシェフの帝王学

こんにちは、

5月にシドニーを訪れた時、友人夫妻とレストランで夕食を食べていたら、隣の席の大柄な男性が有名な方のようで、レストランスタッフ総勢が挨拶にテーブルを囲み、その後みんなで記念撮影している。

そうしたら、翌日の新聞に彼の事が大きく出ている事をその友人が教えてくれた。

そうして知ったのが Marco Pierre White。

若かりし日のポートレートを見るとどれも切れそうな鋭さがある。

セレブリティーシェフという地位を作り上げた人として知られていて、最年少でのミシュラン三ツ星の獲得や、ゴードン•ラムゼイを始めとする多くのスターシェフを排出している事でも有名。そして、1999年に38歳で突然に引退してしまう。

理由は少し長く英語で書かれていますが、簡単に言うと「お前たちに何が分かるか」と言う事でしょうか。

客や従業員との喧嘩など、武勇伝もある。

育てた有名シェフの多さから感じたのは、彼のカリスマ性の中に、帝王学のようなものがあって、後のスターシェフたちはそれを多く学んだんだと思う。”Hell’s kitchen”のゴードン•ラムゼイには演出はあるだろうけど、若かりし日の彼に共通するものがあるんだと思う。

すっかり優しそうなおじさんという印象だったので、彼の事を知って意外な感じに驚いてしまった。もう星取合戦には疲れてしまったのかもしれない。

シェフという裏方のイメージのあった職業を、セレブリティーにして見せた彼の功績は大きいと思う。元々目立つ存在ではあったのだろうし、話題づくりに一役買っていたところはあるんだろうけれど、どのような職業ででも、やりようによっては個人をブランドにすることはできるんだという事を示してくれている。

シェフ引退後は、事業家として活躍されているようです。

 

 

kosuke shimada / 嶋田 耕介

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