アップルとランドセル


こんにちは、

アップルのスティーブジョブズ氏がCEOを退きましたね。

気がつくと僕のオフィスも、リンゴマークが沢山あります。

アップルのデザインは、プロダクトデザインとしては離れ業が盛りだくさんだ。よく見ても、どうやって作っているかも分からないくらいで、完成度が高いし今文句のつけようがない。OSについても最も進んでいると言っても良いだろう。

だけど、アップルブランドについては少し変化を感じています。

オーストラリアのアップルストアでそれは強く感じるようになった。作り込まれたファッションブランド旗艦店のような店内とは対照的に、窮屈なくらいの人の多さ。良い意味でも悪い意味でも裾野が広がり、言ってしまえば誰もが持っているブランドになってきた。

ブランドは結局はお客さんによって作られる部分が大きい。

僕はMacBookシリーズがランドセルのようになってきたとたまに表現する。これは、みんなが持っている同じ入れ物で、もつ事による差異化がしにくくなっているという意味だ。ランドセルは、比べるものがないのでデザインの評価もあまりされない。

選ばれる必然がなくなることで、持つ事による何かしらの主張も薄れてきて、結果ブランドのポジションも薄れて広がっていくということだ。

アルミユニボディのシリーズは、そろそろ4年になる。おそらくまだ2、3年は同じ形状がつづくだろう。初代のMacBookAirからはじまったユニボディのための設備投資は十分に回収できていると考えられる。これは、消費者にとっても価格が下がるということになりメリットがあるが、経営側のメリットはより大きいことになる。

ハードウエアからソフトウエアへ比重が移っていると言う事かも知れないけれど、やっぱりあの大きな目立つリンゴマークのついたノートブックをただソフトを表示すための枠とは割り切れない。

極端にいうと、17インチのMacBookAirがカーボン素材でできている、なんて事になるとアップルらしいと思ってしまうけれど、ジョブズ氏が第一線を退いた後、プロダクトでもユニボディの次の大きな飛躍はまたあるのだろうか。

 

 

 

kosuke shimada / 嶋田耕介
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