kosuke shimada
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こんにちは、
僕には好きなCMがある。1997年のAppleのThink differentキャンペーンで作られたCMだ。当時のAppleの状況は周知の通りで、SONYのVAIOのほうがクールだと言われていたころだ。これは、スティーブジョブズ氏が戻って最初の仕事の一つだった。
TBWAの手がけたこのCMを初めて見たときに、鳥肌が立ったことを覚えている。しばらくすると、工学部の学生だった僕のIBMのマシンは、おそらく学科でただ一人PowerMacに変わる事になった。そしてこのメッセージの元になったと言われたジャックケルアックの小説もすぐに本屋へ探しにいった。
今思うと、このキャンペーンはスティーブジョブズ氏本人へのメッセージの様にも思う。現にオリジナルの始まりは、Here is to the crazy ones (クレイジーな人たちへ)となっている。
まだ、97年は彼の手がけた新しい製品が出せる時期ではなかった。しかし、人に物語を思い起こさせてくれるこの広告で、Appleはイメージをがらりと変えてしまった。文法として正しいdifferenceではなくdifferentと強く言い切れる形にこだわったのは彼だから、広告づくりに対しても製品と同じように彼の思いが詰め込まれていることが分かる。実際、iMac以降プロダクト写真の撮られ方まで変わってしまった。
その後、静かに読み上げられる日本語に比べ、英語のオリジナルがずっとよいことを知った。何度も聞いているうちに僕はどちらも全部覚えてしまった。
オリジナルと日本語版
kosuke shimada / 嶋田耕介
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