kosuke shimada
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こんにちは、
Googleがモトローラモビリティを125億ドルで買収という話が進んでいますね。
モトローラのRAZR(レーザー)が7000万台超という空前の大ヒットをしたのは、iPhone前夜だった。2004年の発売から2008年の初頭まで世界中で売れまくった。
僕はある通信会社のデザインに関わらせて頂いていたので、当時の状況がよくわかる。
日本は既に二つ折りの多機能機が主流だったけれど、北米では自動車のキーの様な小さなモデルに人気があった。そこに現れたのが多機能で薄型のRAZRだった。
広告戦略もファッション誌に腕時計やジュエリーの様な扱いで露出された。機能もさることながら、初めてファッションアイテムとして認知された携帯電話だった。日本では既に機能で言えばRAZRなど遠く及ばないほど進化していたけれど、それでも日本にはまだないRAZRを待ち望む声は調査結果でも明らかだった。
2008年以降、この成功が仇となってモトローラはしばらく元気を無くしてしまう。しかし今では、Android端末の10パーセント以上を生産し、スマートフォンやタブレットでAndroidを普及させる立役者になった。
僕がRAZRの話をしたのは、Googleがハードメーカーの買収に踏み切った理由が、ここにあると思ったからだ。
これまでPRADA Phoneを始めブランドを冠する端末もあったが、それが実際にブランドにそぐうかというと難しいところだった。この原因は1年に何度も商品が入れ替わる市場では例外にはならず、1年もすれば古いものになってしまうからだ。
しかし、Androidには可能性がある。なぜならiPhoneのiOSと同じように、同じハードウエアを使いながらソフトウエアが入れ替え可能だからだ。
1年や2年の寿命だったこれまでのサイクルを嫌っていたブランドも、持続可能なハードであれば、独自ブランドを冠した端末を出す事を歓迎するだろう。これはiPhoneにはない強みになるはずだ。
2008年にRAZRが世界の販売台数で首位だった事が大昔のように感じる。しかし、ただの通信機器だったものを、ファッションアイテムに変えたモトローラに期待することは大きい。市場は昨年までiPhoneとそれ以外といった構図が続いたが、数としてはようやくAndroidが対抗してきた。機能的なものも拮抗するのは時間の問題だろう。おそらく来年の後半から、ハードウエアの展開がおもしろくなりそうだ。
今年6月に発表されたTAG Heuer(タグホイヤー)のAndroid スマートフォンは4700ユーロ
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