ウイスキーの島、アイラ

こんにちは、

今日はウイスキーの島の話。

スコットランドの西、ヘブリデイズ諸島にある縦横30kmくらいの小さな島、アイラ島。グラスゴーからバスみたいなプロペラ機に乗って訪れた。

人口3000人程度の島はウイスキーが好きな人であれば知らない人はいない。ボウモア、ラフロイグ、ラガブリンと言えば聞いた事がある人は多くなるだろうけれど、実はこの島で作られる磯の香りのするウイスキーの大部分はジョニーウォーカーやシーバスリーガルを始め多くのウイスキーの香り付けに使われている。

蒸留所が目的だったのが、この島をすっかり気に入ってしまった。

車が少ないせいもあって、みんな飛ばす、というよりはぶっ飛ばしている。レンタカーを借りた僕は迷惑にならないようにと周りに合わせて走っていた。すると60キロで走っていたつもりが感じがちがう、実はマイル表示であることに気づく。そして、しばらくすると対向車の運転手がすれ違うときに右手を挙げてくれている事にまた気づく。

どの車も必ず都バスの運転手どうしのように挨拶をしてくれる。そして僕も失礼にならないようにマネをすることにした。しかし、慣れない道で、しかもちょっと速い。対向車の運転手に気をつけながら片手を挙げることは結構難しいことが分かった。なので、まっすぐな道で、誰もいない対向車線に挨拶をする練習をする。実は車だけではなく、ジョギングしている人も、通学途中の小学生くらいの子供も車に向かって挨拶をしてくれる。

これは、人口が少ないことによって島全体がコミュニティのようなところもあるだろうけれど、おそらく馬車や馬に乗っていた時代の文化がのこっているんだろう。

というのは、空港で見つけたある本がおもしろかった。アイラ100年前と現在といったタイトルだった。それは写真集で、見開きの右と左に100年前と現在の写真がのっている。そして、その左右の写真がほとんど同じで100年間何も変わらなかったということを伝えている。これを見ると、あぁ、馬車が車に変わったのかという感じだ。

蒸留所でも皆フレンドリーで細かく製造工程を説明をしてくれた。製法に少しずつ違いはあれ8カ所ほど訪れたどこもかなり詳しい。そうしていると、なんだか僕もウイスキーが作れそうな気になってきた。

ここではB&Bに宿泊した。そこがよかった。絵に描いたようなカントリーハウス。丘を上がって行くとその上に一件だけある建物。周りは牧草地で羊が草を食んでる。そして朝はまさに典型的なスコットランドの朝食を作ってくれる。ブラックプティング、煮豆、焼いたトマトとマッシュルームとソーセージ、ベーコン。目玉焼きにトースト。これがきっとサマセット モームが愛した朝食だ。朝起きるのが楽しみになる。ホテルが少ないこの島では、どのB&Bもよさそうだ。

ウイスキー、牡蠣をはじめ美味しい魚介類、そして美味しい朝食。そしてしばしタイムスリップしてしまったような感覚。スコットランドに行く機会があればまた必ず立ち寄る事に決めている。

 

グラスゴーからアイラへ飛ぶ飛行機

島の大部分は平でこんな感じ

ボウモアの町並み

フレンドリーなのか僕が珍しいのか動物にじっと見られる

見られる

見られる

宿泊したB&Bの部屋から

いつの時代だろう、島の博物館で見つけたボウモアの写真

kosuke shimada / 嶋田耕介

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