哀愁のエールビール

こんにちは、

昨日の続きで、グラスゴーで出会ったエールビールの話。

海外では思わぬ出会いがあるもので、僕がエールビールを好きになったきっかけはグラスゴーにある。

それまでエールビールと言えばギネスをたまに飲む程度だった。グラスゴーのエールビールはウイスキーに近いものがある。サーバーから注がれる少し濁ったビールは常温に近い。これは香りを楽しむエール独特の飲み方だが、日本ではこのスコッチエールビールでもギンギンに冷やして出してくれる。これはグラスゴーでは先ずない。きっと日本でぬるく出すとクレームになるからだろう。

たいがいフルーツの様な香りがあるが、飲むと苦みやビールのこくもある。一口で二度三度楽しめるビールがパイントグラス(600cc弱)で3ポンドしない。すぐにエールビールにはまってしまい、パブをはしごしてハーフパイントのエールビールを何種類も飲んだ。

味も色もバリエーションの幅が広い。エールビールは日本で飲んでいた、いわゆるラガービールとは全く別の飲み物であることが分かった。後にウイスキーのブレンダーのように味が作られることも知った。

グラスゴーはかつては工業都市でアルビオンモーターカーカンパニーという自動車会社もあった。その名残か、博物館には沢山のイギリスの名車が収蔵されている。

しかし、産業は海外に移り人口も最盛期の半数になった。

皮肉なもので、エールビールも実はラガービールに取って代わられ、時代とともに生産量は減り続けた。しかし、グラスゴーには今でも数多くのエールビールがあり、昔ながらの飲み方で愛されている。

一時は工業都市として繁栄したグラスゴーと、かつては最も飲まれたエールビールが重なる。すこし淋しいグラスゴーの街で飲んだエールビールの味は、同じものでも東京では味わう事はできない。

 

上の画像はかつては銀行だった建物がそのままPABになっている。ドラム&モンキー

 

Albion moter car company 工場の様子が博物館にあった

自動車博物館の様子

 

 

kosuke shimada / 嶋田耕介

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