北青山、北欧レストラン

こんにちは、

そこにいることが目的になってしまう場所。ようやく東京です。

北青山のオラクルのビルの奥にすすんで行くと、嘘みたいに石畳の車寄せがあり、こじんまりとした感じの良いイタリアのホテルの様な佇まいのレストラン、AQUAVITが現れる。

インテリアデザインがミュージアムのようだと聞いていたので、数年前に初めて訪れた。すると偶然にも、友人がマネージャーをしていて、束の間の再会になった。その話は少しおいておいて。

外装と同じように中は嘘みたいな、北欧モダンの要素がちりばめられていて日本にいる事を忘れるくらいだ。ロイヤルホテルの感じや、フィンランドの内陸ユヴァスキュラで感じたアルヴァアアルトの暖かい空間の感じも、そこに共存している。また照明器具や置かれている家具も徹底していて、ミュージアムで食事をするくらいの満足感が、ある。テーブルに置かれているチーク材のかわいらしいペッパーミルは形がテーブルごとに違っていて、いい。もちろん料理もNYで20年人気店であり続けただけの保証はあって、どの料理もキャンバスの様で楽しい。

さて、その再会した友人に出会ったきっかけは、僕がイタリアへ行くお金を貯めるために働いていたお店で彼は先輩だった。今から15年くらい前のことだ。そこは今はなくなってしまった六本木のSpago(詳しく書かれている方がいました)というレストラン。当時Spagoはビバリーヒルズの有名店だった。マドンナが結婚パーティをしたことで話題になったりもした。どうせなら良いものを見ておきたいという思いから働く事になった。

そのころの友人はソムリエ試験のために仕事の合間にワインのことを覚えていて、そのめちゃくちゃな語呂合わせがひどかった思い出がある。そして当時の僕は、デザインをやりたいと心には決めていたものの、正直どう行動に出で良いか分からず焦ったり不安になったりといろんな感情がありながら、毎日遅くまで働いていた。

今では一緒に働いていた方々が、独立をしてお店をもたれたり、有名店のマネージャーやシェフになられている話を聞くと嬉しくなる。

当時の事を思い出すと胸がちくちくするという話をすると、彼も同じだと言った。本当に今でも僕は六本木のハードロックカフェあたりに行くと、そのころの感情に少し戻り、胸がちくちくする。

このAQUAVITに行くたびに良くしてもらうので、月に一度くらい行くようになった。なので、メニューは食べ尽くしてしまった。

彼はそろそろお父さんになる、お祝いにまた行きます。

 

 

kosuke shimada / 嶋田耕介

 

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