kosuke shimada
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今日は雑誌の話。
雑誌SENSEは友人がプレスをしていることもあり、ここ7、8年くらい見てきた。
メンズファッション誌も休刊が相次ぐ中で、SENSEは販売部数を伸ばし続け、今もその勢いが止まらない。
もう5年ほど前、僕が以前にいた事務所に、編集長の守屋さんと友人に来て頂いたことがある。その頃のSENSEは少し毒の強い、尖ったファッション誌と言う感じで、お付き合いのあった企業に紹介したもののあまり興味を示されなかった。
今のSENSE躍進の理由は、ノスタルジーにあると思う。おそらくコアの読者である30代半ばから40歳くらいの男性にとって、最もファッションに気を遣った頃の憧れが、今も古くならずにこの雑誌の中にはある。
たとえば、オールデン、トリッカーズ、グローバーオールなんて懐かしいブランドと思っていたものが、SENSEの中では今でもスマートに扱われていることが、読者を惹き付けているんだと思う。好きなものを着れば、時代遅れどころか一番かっこ良いんだ、と読者の感性を肯定してくれている感じがある。
その中に、先ほど毒と書いたファッションのもつ反逆性というか、ちょっと手が届かなさそうな世界が失われずにあることが、バランスとして絶妙なんだろう。
最近は、多くのスーパーブランドが見開きに広告を入れている。これを見ていると、ここ数年でメジャー雑誌に変身したのだと驚かされる。
kosuke shimada / 嶋田 耕介
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