kosuke shimada
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ナポリを初めて訪れたのは学生のころ、そこでシンプルなナポリピザにすぐに魅了され、初めての滞在で十数件のピザ屋に行った。その頃はまだ通貨がリラで、確かマルゲリータ一枚が5000リラくらい、日本円で350円くらいだった。なのでナポリでは、ピッツェリアは飾り気のない、日本で言うたこ焼き屋とそば屋の間くらいの物だった。
水牛のミルクで作ったモッツァレラチーズと広葉樹の薪で焼き上げる炭の香ばしい香りがもちもちの生地とチーズの表面について、シンプルな素材だけとは思えない旨みがある。これには、イタリアの少し酸味のあるビール、モレッティが最高の組み合わせだ。
実は日本に帰ってから、ピザについては随分と研究をした。ある程度のものはできるけれど、結局薪オーブンと日本では手に入りにくい新鮮な水牛のモッツァレラチーズがないと作れないことが分かって、今は食べる専門になっている。かわりにパンケーキを焼いて食べている。
ナポリに行く機会は仕事ではなかなか巡り会わないので、ミラノで美味しいピザ屋がないかと、探していた。ミラノにはピザ屋は沢山あるけれど、僕の中の美味しいナポリピザの記憶と結びつく店がなかなか見つからなかった。
2002年くらいに、たまたま通りかかり入ったお店で、ようやく僕の記憶のナポリピザに巡り会えた。PIZZERIA FABBRICA 最近もミラノに行くと短い滞在でも二度三度は必ず行くようになっている。価格もナポリ価格とはいかないけれど安い。
僕はミラノに着くとなるべくこのお店に何度も行きたいので、自然とホテルがこのあたりになる。でも、このホテル選びの理由は内緒だ。
kosuke shimada / 嶋田耕介
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