イタリア、普通の感覚

こんにちは、

今日は、フィレンツェです。ほんと場所はめちゃくちゃになってきました。

フィレンツェにはしばらく住んでいた事がある。イタリアは僕が訪れた初めての海外だった。お金のなかった僕は、中華航空で台北、アブダビを経由して22時間かけてたどりついたのを覚えている。その時、妙に感動したのが空が東京と変わらないことだった。タイムマシンにでも乗って遠いところへやって来たと本人は思っているのに、日本と同じ空があって、太陽は一つだもんなぁとつくづく感じていた。

フィレンツェの街はスクーターの排気ガスの匂いでできていた。今でも東京で、スクーターの独特の匂いがすると、フィレンツェの街を急に思い出したりする。

住んでみると、イタリアの普通の感覚にビックリすることが多い。例えば、キッチンのきれいさはすごい、毎日食事が終わると日本で言うとモデルルームのキッチンくらいににはきれいにする。コンロの吹きこぼしなんか絶対にのこさない。僕の知っている家庭だけかと思ったらそうではなくて、イタリア人のキッチンはとにかくきれいだ。

家族や来客と食事をしながら、サッカーの話の他にファッションの話がたくさん出てくる。今日のナオミキャンベル(ちょっと古い。。)の服装がベリッシモだとか、アルマーニのコレクションのどのスカートが良いとか、帽子がだめだとか。まるでフャション関係の会合のようにみんな評論家になっていた。

あるとき、イタリア人の友人の家を訪れると家族みんなで白い壁の塗り替えをしていた。おもしろそうなので僕も途中から手伝いに加わった。すると白いペンキと思っていたものは石膏を水で溶いたものだった。急げとせかされ、はけで塗っていると、ドロドロとしてきてどんどん固まってしまう。何度も重ねないといけないし、扱いも面倒なようなので、どうしてペンキで塗らないのかと聞くと、あんなのはダメだという。匂いとか触った感じとか、とにかくダメらしい。

もうひとつはアイロン。彼らはとにかく洗濯もの全部アイロンをかけるのかと思うくらいアイロンをかける。パジャマもちゃんとパリッとしている。Tシャツもおろしたての様にアイロンがあてられている。これも多分普通なんだと思う。

料理のことは僕が説明するまでもなく、どの家庭も美味しいレシピがあるし、食事は家でみんなそろって食べるものだ。なので外食はあまりしない。

こんな、些細なことにまで手を抜かないイタリアが僕は大好きになった。今ではイタリアのものや遺産よりも、人が一番好きだ。もちろん、こんなことに時間をかけるためにおろそかになる部分もたくさんあるんだけれど。。。

 

久しぶりにフィレンツェを訪れて、朝カメラをもって走った。小さなこの街は走ると、端から端まですぐに通り抜けてしまう

ミケランジェロ広場から、お決まりのショット、

美味しい、トリッパトマト煮込み、と、ペーストの様なハム、と、キアンティワイン

夜の市内

フィレンツェ、サンタマリアノベッラ駅前、昨年末からトラムが走り始め、街の様子も少し変わった

kosuke shimada / 嶋田耕介

 

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